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ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.74 蓄電池の補助金は?葛飾区・江戸川区・足立区と国や東京都の助成制度【2026年版】
電気代の高騰や大規模な自然災害の多発、省エネ意識の高まりなどを受け、近年は自宅に太陽光発電システムを導入する家庭が増えています。太陽光発電は、蓄電池があればメリットが2倍にも3倍にもなります。2026年は蓄電池設置への補助金制度も充実していることから、新築やリフォームで導入を検討してみてはいかがでしょうか。
本記事では、蓄電池を導入するメリットとともに、国や東京都、葛飾区、江戸川区、足立区の補助金制度をご紹介します。
家庭用蓄電池とは?

家庭用蓄電池とは、電気を貯め、必要なときに給電できる一般家庭用の設備です。
家庭用蓄電池の種類
一口に「家庭用蓄電池」といっても、その種類はさまざまです。まず、電池の種類はリチウムイオン電池や、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、NAS電池などに分けられます。主流なのはエネルギー効率の高いリチウムイオン電池ですが、寿命の長い鉛電池を採用しているメーカーも見られます。
おすすめの蓄電池
家庭用蓄電池のなかでもおすすめなのが、太陽光発電システムやHEMSと連携できるタイプです。蓄電池は、電力会社から購入した電気も貯めることができますが、太陽光発電と併用することでさらに節電や災害時のライフライン供給に貢献してくれます。
一方、HEMSとは、ホームエネルギーマネジメントシステム(Home Energy Management System)の略称です。住宅で使用している電気と発電している電気を調整して、効率的に電力エネルギーを活用することを目的としています。HEMSと連携した蓄電池は、蓄電の状況や使用電力などの確認、遠隔操作、制御などが可能です。
家庭用蓄電池の容量
家庭用蓄電池の電池容量もさまざまで、1〜15kWh程度が一般的です。蓄電池の容量を選ぶときには、利用方法や目的、世帯数、太陽光発電量などから逆算して考えてみましょう。
環境省によれば、1世帯が1年間に消費した電力は平均3,911kWh(令和5年度)。つまり、1日に平均10kWH以上、消費していることになります。ただし、エリアや季節、世帯数などによっても消費電力は変動します。オール電化かガスなどの他のエネルギーを併用するかによっても必要な電力は異なるため、家庭用蓄電池はメーカーや工務店に相談しながら選ぶことをおすすめします。
太陽光発電と家庭用蓄電地を導入するメリット
蓄電池は、太陽光発電システムとセットで導入することで、その価値や用途は一層広がります。
電気代が節約できる
近年は、あらゆるものの値段が上がっています。電気代高騰に伴う国による電気代補助金は2026年4月請求分までで終了しており、今後は電気代の値上がりが見込まれます。電気は毎日使うものであり、節約ばかりを考えていると熱中症になってしまったり、ストレスが溜まってしまったりする恐れもあります。
太陽光発電と蓄電池を導入すれば、エネルギーを創ることができるとともに、電気代が安い夜間の時間に電気を貯め、昼間に利用することもできます。
電気の活用の幅が広がる
太陽光で発電した電気は、家庭で使いきれなかった分を電力会社に売電できます。
蓄電池を併設している場合は「ダブル発電」として扱われ、売電単価は通常より低く設定されます。ただし、ダブル発電では深夜の買電価格が安くなるというメリットがあります。割安な深夜電力を蓄電池に貯めて日中に使えば、太陽光で発電した電気をそのまま売電に回せるため、光熱費を抑えながら売電収入も確保できます。
災害・停電に備えられる
「太陽光発電だけ」「蓄電池だけ」でも災害や停電に備えられますが、エネルギー創出の仕組みがなければ貯まっている電気しか使用できず、貯まっている電気がなければ災害直後に電気を使用することはできません。しかし、太陽光発電と蓄電池を併用すれば、災害後、すぐに電力を使用できるとともに、電力の復旧まで時間がかかってしまった場合もスマートフォンを充電したり、夜間に明かりをつけたりすることができます。
近年は、自然災害が多発・激甚化しています。大規模な地震や水害がいつ起こるともわからない状況のため「創エネ+蓄電」で住まいのレジリエンスを高められる意義は大きいといえるでしょう。
新築一戸建ての家庭用蓄電池の導入は2030年までに原則「必須」に
建築物省エネ法の改正により、2025年4月から原則すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務づけられています。省エネ基準は2030年までに、さらに省エネ性能の高いZEH水準まで引き上げられる予定です。
ZEHは、2027年4月から新基準「GX ZEH(ジーエックス ゼッチ)」での認証がスタートする予定です。GX ZEH(戸建て)は、蓄電池の導入が要件のひとつとなっています。現行のZEHとGX ZEHの主な違いは、次のとおりです。
| 現行ZEH | GX ZEH | |
| 断熱等性能等級 | 等級5 | 等級6 |
| 一次エネルギー消費量削減率(BEI) | 20%以上 | 35%以上 |
| 省エネ要件 | 原則100%削減 | 原則100〜115%削減 |
| 再エネ設備要件 | なし | 蓄電池・HEMS必須 |
つまり、省エネ基準がZEH水準へと引き上げられるタイミングで、実質的に新築一戸建てへの蓄電池の導入が必須となります。
【2026年】葛飾区・江戸川区・足立区の蓄電池補助金
ここからは、葛飾区・江戸川区・足立区が利用できる区・都・国が主体となって行っている蓄電池設置への補助金制度を紹介します。
①全国共通:DR家庭用蓄電池事業
2050年のカーボンニュートラル、2040年のエネルギーミックス達成に向け、再生可能エネルギーの導入・活用を後押しするための事業です。DRは「ディマンドリスポンス」の略称で、電力需給に合わせて電力消費を調整する手法を指します。
・補助対象
以下の要件を満たす家庭用蓄電システムの機器代・工事費・据付費
- 本事業の実施のために新規で導入される蓄電システムであること
- SIIで事前に登録された機器であること
- 各種法令等に準拠し、設置される蓄電システムであること
- DRに対応可能な設備であること
- 需要側(民生住宅、店舗、事務所等)へ設置される設備であること
- 蓄電システム購入価格と工事費の合計が、目標価格以下であること
2025年度目標価格(設備費+工事費・据付費、税抜)12.5万円/kWh(蓄電容量)
・補助額
- 最大:1申請あたり60万円(基準額は1台あたり3.45万円/kWh)
- 補助率:3/10以内
- 蓄電システム評価による補助増額あり
・期間
- 公募期間:2026年3月24日~2026年12月10日(予算上限に達し次第終了)
②東京都:東京ゼロエミ住宅普及促進事業
東京都では、省エネ性能の高い「東京ゼロエミ住宅」を新築した建築主に対し、その費用の一部を助成する事業を実施しています。太陽光発電や蓄電池などに対する補助事業の詳細は、次のとおりです。
・補助対象
- 「東京ゼロエミ住宅の認証に関する要綱」(令和元年6月28日付31環地環第86号)に基づき「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けた新築住宅であること
- 以下のガイドラインに準拠するとともに、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」で定める日常生活の騒音・振動の基準を遵守した製品を設置
・補助額
| 対象機器 |
助成金額 | 上限額 | ||
|
太陽光 発電設備
|
3.6kW以下 | オール電化住宅 | 13万円/kW | 39万円 |
| オール電化以外の住宅 | 12万円/kW | 36万円 | ||
| 3.6kW超 50kW未満 | オール電化住宅 | 11万円/kW | (50kW以上は対象外) | |
| オール電化以外の住宅 | 10万円/kW | |||
|
||||
- 蓄電池:10万円/kWh(上限額120万円/戸)
- V2H:機器費等の 1/2を助成(上限額50万円)
- 電気自動車等を所有し、太陽光発電設備を設置している場合は 10/10 を助成(上限額100 万円)
・期間
- 助成金申請受付期間:2026年4月1日から2027年3月31日まで
③葛飾区:かつしかエコ助成金
葛飾区の「かつしかエコ助成金」では、葛飾区の住宅への蓄電池設置に対し、20万円を上限に助成対象経費の1/4を助成しています。太陽光発電システム併設の場合は、5万円が加算されます。その他、高断熱住宅などに対しても手厚く助成しています。
・補助額
事前申請が必要なもの
| 対象機器 | 個人住宅 | 集合住宅 | 事業所 | |
|
太陽光発電システム |
助成額 |
6万円/kW | ||
|
限度額 |
30万円 |
60万円 |
||
| 蓄電池 | 助成額 | 助成対象経費の1/4 | ||
| 限度額 |
20万円 |
100万円(10kWh未満の場合:20万円) |
||
| HEMS | 助成額 | 一律2万円 | - | - |
| 併設加算 | 太陽光発電システム・蓄電池併設5万円 | |||
| 太陽光発電システム・HEMS併設 | 1万円 | - | - | |
| エネファーム | 助成額 | 一律5万円 | - | - |
|
V2H |
助成額 | 本体価格の1/3 | ||
| 限度額 | 15万円 | 20万円 | 15万円 | |
| 宅配ボックス | 助成額 |
助成対象経費の1/2(IoT対応:2/3) |
||
| 限度額 |
5万円 |
15万円 |
5万円 |
|
| 高反射率塗装 | 助成額 |
屋根等または壁:5万円 屋根等及び壁:10万円 |
助成対象経費の1/4 または 施工面積(㎡)×1,000円のいずれか小さい額 |
|
| 限度額 | 100万円 | 40万円 | ||
| 断熱改修 | 助成額 | 助成対象経費の1/4 | ||
| 限度額 | 20万円 | 100万円 | 40万円 | |
| LED照明機器 | 助成額 | - | 助成対象経費の1/2 | |
| 限度額 | 50万円 | |||
| 換気設備機器 | 助成額 | - | - | 助成対象経費の1/4 |
| 限度額 | - | - | 100万円 | |
|
省エネ型 |
助成額 | - | - | 助成対象経費の1/4 |
| 限度額 | - | - | 100万円 | |
| その他※ | 助成額 | - | - | 助成対象経費の1/4 |
| 限度額 | - | - | 100万円 | |
※「その他」は省エネルギー診断及び節電診断の結果に基づき導入する省エネルギー・節電設備への改修
事後申請が必要なもの
| 対象機器 | 個人住宅 | 集合住宅 | 事業所 | |
|
充電設備 |
助成額 |
- | CEV補助金の交付額の1/4 | |
|
限度額 |
- |
30万円 |
||
| 空調設備機器改修 | 助成額 | - | - | 助成対象経費の1/4 |
| 限度額 |
- |
- |
100万円 |
|
| 高断熱住宅 | 助成額 |
等級5:15万円 |
- | - |
|
温室効果ガス排出量算定・削減クラウドサービス |
助成額 | - | - | 1年分の利用料の1/2 |
| 限度額 | - | - | 15万円 | |
・期間
- 申込受付期間:2026年4月1日〜2027年3月31日
④江戸川区:江戸川区脱炭素補助金
江戸川区では、電気自動車や再生可能エネルギー由来の電気を導入する際の費用の一部を補助しています。
・補助金額
- 再エネ100%電力切り替え:一律2万円(補助予定件数650件)※上乗せ補助あり
- ポータブル蓄電池:一律1万円(補助予定件数100件)
・期間
-
受付開始:2026年4月6日
※予定件数に達した時点で受付は終了
⑤足立区:太陽光発電システム及び蓄電池設置費補助金
足立区では、太陽光発電システムおよび蓄電池を設置した方に対し、予算の範囲内で必要な経費の一部を補助しています。
・補助金額
- 太陽光発電システム:太陽光補助単価1kWあたり6万円に発電設備最大出力(kW表示とし、小数点以下2桁未満切捨て)を乗じて得た額。上限額は24万円。足立区内設置事業者と設置契約した場合は、1kWあたり7万2,000円で上限額は28万8,000円
- 蓄電池:上限額5万円。足立区内設置事業者利用の場合は6万円
・期間
- 申請受付期間第1期:2026年4月13日〜2026年6月30日
- 申請受付期間第2期:2026年7月1日〜2026年9月30日
- 申請受付期間第3期:2026年10月1日〜2026年12月28日
- 申請受付期間第4期:2027年1月4日〜2027年2月26日
※受付期間に関わらず、各期の予算に達し次第終了
葛飾区・江戸川区・足立区で蓄電池の補助金を利用するときの注意点
蓄電池設置への補助金制度を利用するときには、次のような点にご注意ください。
予算上限に達し次第終了となる補助金もある
補助金の助成には予算が組まれているものです。過去には申請が早々に予算上限に達し、受付開始直後や申請期間の半ばで終了となった事業もありました。受付期間内であっても、予算に達し次第、終了となるケースもあります。
併用できない補助金がある
基本的に、同じ事業者が行っている助成制度との併用はできません。一方、区と国、区と都など、それぞれ支援制度の主体が異なる場合は原則的に併用できます。たとえば「かつしかエコ助成金」は、国による「DR家庭用蓄電池事業」や都による「東京ゼロエミ住宅普及促進事業」との併用が可能です。
建築前の申請が必要になる場合がある
申請時期は、補助金制度によって異なります。たとえば、足立区の「太陽光発電システム及び蓄電池設置費補助金」は設置後に申請しますが、葛飾区の「かつしかエコ助成金」で蓄電池の設置費用の助成を受けるには事前申請が求められます。登録事業者などを通して申請を行う補助金もあります。補助金制度を利用する際には、適用期間や適用条件だけでなく、申請のフローも併せて確認しましょう。
太陽光発電と蓄電池で高性能な住宅を
現在は、国や自治体が省エネ性能の高い家づくりを後押ししていることから、2026年の蓄電池設置に対する補助金は非常に手厚いものとなっています。ニーズの高さから、早々に受付を終了した制度も見られますが、国や都、区の制度をよく確認し、お得に蓄電池を設置しましょう。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。



