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Vol.54 耐震構造だけでは安心できない!?注意すべき直下率とは

地震があっても倒壊しないような頑丈な家を作りたい」と思ったら、多くの方が耐震や制震などを気にしますが、実は重要な要素はそれだけではありません。倒壊しない家を作るためには「直下率」にも注意が必要です。ここでは、地震で倒壊しない家を作るために知っておきたい「直下率」についてご紹介します。

 

直下率とは

pixta_5273449_M「1階と2階でつながっている柱や壁が、家全体の柱や壁のどれくらいを占めているかを表した数値です。

1階から2階まで伸びる柱が1本でつながっていればそれだけ強度が高くなりますが、つながっていないとそれだけ強度が低くなります。最近では家に開放感を持たせようと、1階のリビングを広くとり、2階に部屋を細かく振り分ける家が増えています。しかし、このような間取りは1階と2階で柱や壁の位置が一致しなくなり、強度が低くなるため注意が必要です。家を頑丈にするには、上下の階で柱や壁の位置を一致させることが大切なのです。

 

直下率の種類

直下率は次のように、柱・壁の2種類に分けられます。

 

柱直下率

2階にある柱の下に1階の柱がどれだけ存在しているかを示す数値です。家の中で1階と2階で同じ位置にある柱が多いほど直下率が高くなります。

<計算式>

柱直下率 = 1階と2階で位置が同じ柱の本数 ÷ 2階の柱の本数×100

柱直下率は50%以上を確保することが望ましいと言われています。

 

壁直下率

2階の壁(間仕切り)の下に1階の壁(間仕切り)がどれぐらい存在しているかを示す数字です。2階と1階で同じ場所に壁があるほど直下率が高くなります。

<計算式>

壁直下率 = 1階と2階で壁の場所が一致する壁の長さ ÷ 上階の壁の長さ×100

壁直下率は60%以上を確保することが望ましいと言われています。

 

耐震等級の認定だけでは不十分?直下率の重要性

pixta_29484565_M熊本地震では、耐震等級家でも倒壊したという事例があります。この原因は、直下率不足にあったという調査結果が報告されました。これは、現在の建築基準法で柱や壁の直下率に関する規定が盛り込まれていないためです。耐震等級を持った優良住宅であっても、万全の対策が取られているとは限りません。


現在、大きな地震でも倒壊しない家を作ろうと考えた場合は、耐震等級3の認定を受け、なおかつ柱直下率・壁直下率がともに60%以上ある家を建設・選ぶことが大切です。自分の家を建てるとなると、間取りや生活しやすさ、広々とした空間デザインなどに憧れてしまい、そちらばかりを重要視してしまうことがありますが要注意です。家は家族を守るものであるということを意識しましょう。

家を建てるもしくは購入する場合は、建築家に直下率の高い家を設計してもらったり、家の図面を見てもらったり、一緒に住宅を見てもらうことをおすすめします。

セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。

  • 5年連続受賞 ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー
  • ZEHビルダー(プランナー評価:最高評価)
  • 7年連測受賞 SW工法の施工棟数全国ナンバーワン
  • 省エネ住宅(BELS評価:最高等級)

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